副業ライター・ブロガー特化! 確定申告の全手順【専業ライターが教えます】

こんにちは。フリーライター・ブロガーの横山(@michishirube87)です。

副業でWebライターやブログ運営を始めて収入を得られるようになってくると、確定申告のことが気になりますよね。

ネットには確定申告に関する記事がたくさんありますが、Webライターやブロガーに特化したものは皆無と言っていいでしょう。対象が特定していない解説は、読んでもよく理解できないことが多いですよね。

でも、副業ライターの確定申告は要領さえわかれば意外と簡単です。そこで、この記事では副業でWebライターやブロガーをしている方を対象に、確定申告の全手順を解説します。

私自身、当初はわからないことが多かったです。そのときの疑問を解消する記事として書きました。

雑所得が20万円を超えたら確定申告が必要

まず、所得税の計算方法から解説します。ここがスタートですね。

所得税では、所得を以下の10種類にわけて計算します。

給与所得/利子所得/配当所得/不動産所得/事業所得/退職所得/山林所得/譲渡所得/一時所得/雑所得

会社員や公務員が働いて得た所得は給与所得です。副業のWebライティングにより得た収入やアフィリエイト報酬は原則として「雑所得」で良いでしょう。なお雑所得とは、他の所得に該当しない所得のことを言います。

本来、継続して収入を得ているのであれば「事業所得」にすべきですが、金額が少額だったり、収入が毎月発生するのではなく飛び飛びだったりするのであれば、税務署から「事業」として認められない可能性が高いです。

そのため、副業で初めて確定申告をするという段階なら、よほどのことがない限りは雑所得で申告すれば問題ありません。事業所得にするかどうかは継続して一定の収入が発生するようになり、自分自身で「これは事業だ」と思えるくらいになってからで十分でしょう。

なお、「所得」は収入から必要経費を差し引いた金額のことです。仮に収入が50万円で経費が20万円なら所得は30万円になります。

この金額が20万円を超えている場合は確定申告が必要ということになります。ここまでは知っているという方が多いのではないでしょうか。

雑所得か事業所得かという判断基準はあいまいで、ケースバイケースで判断されると思われます。不安なら税務署に確認してください。

収入の計上方法

確定申告をするためには、収入と経費について理解することが必要です。まず、収入から解説しましょう。

収入を計上するのは仕事を獲得したときではなく納品して検収が完了し、クライアントさんに対して代金を請求することができるようになった時点です。

ランサーズやクラウドワークスの場合は手数料も含めた総額で計上しましょう。ランサーズなら、以下のページ(仕事管理)で「入金」と記載されている金額です。

2310円と2160円についてはランサーズに対して支払う手数料なので、これは経費として計上します。

サグーワークスのように、執筆の対価として直接受け取ったポイントのほか、ボーナスポイントのようなもの(画像内の815ポイント)がある場合はこれも計上します。

アフィリエイトの場合は報酬が確定したときです。発生した報酬は確定するとは限らないので、発生ベースで計上していたら税金の払いすぎですね。

アフィリエイト(アソシエイト)によって得たAmazonや楽天などのポイントも計上する必要があります。ポイントは交換しなければ失効するので、実際は使ったときに計上するのが正しいと考えられますが、いずれ使うとわかっているのであれば発生した時点で良いでしょう。

注意
報酬をポイントでもらった場合も「経済的な価値」があるので、基本的に課税対象と考えるべきです。単に買い物をして貯まったポイントとは話が違うので注意してください。

経費の計上方法

経費として計上できるものは意外と多いです。Webライターやブロガーの場合、たとえば以下のようなものです。

  • パソコンの購入費
  • プリンターのインク代
  • 関連書籍の購入代金
  • スキルアップのためのセミナー費用
  • セミナー後の懇親会費用
  • ツール(GRCなど)の使用料
  • サーバー・ドメイン代
  • サロンの会費
  • 賃貸住宅の家賃
  • 外注費
  • レビュー記事を書くために購入した商品・サービスの費用
  • クラウドソーシングの手数料(振込手数料も含む)
  • 持ち家の減価償却費、住宅ローンの利息、火災保険料など
  • 電気代(水道代とガス代は難しそう)

おおむね、仕事をするうえで必要となる支出については認められると考えて差し支えないでしょう。経費として計上するタイミングは購入した時点です。分割で購入した場合も購入したときに全額を計上します。

注意
10万円以上の償却資産(パソコン、机、ソフトウェアなど)については「減価償却」の対象となるため処理の仕方が変わります。こちらについては別途、記事を書きます。

ただし、プライベートでも使用するものについては支出した金額の全額を計上することはできません。経費にできるのは、そのうち仕事で利用している分のみです。その金額を決めることを「家事按分」と言います。

たとえば家賃が10万円で、副業のために使っている割合が20%なら2万円が経費になるということです。

ただ、この「割合」が曲者で、どう計算するべきかという判断基準があいまいです。

家賃の場合、使用面積で按分するのが基本と説明されることが多いですが、パソコンの前で作業をしているだけなら副業のためだけに使用しているスペースなんてありませんよね。

私の考えですが、副業のために使っている作業時間で按分すべきではないかと考えます。仮に1日平均で2時間ほど作業をしているなら、睡眠時間を8時間とすると、2÷(24-8)≒13%を計上するということです。

割合については税務調査官に対して合理的に説明できるかどうかがポイントです。どのくらいの金額を経費にするか迷ったら、仮に税務調査官が目の前にいるとして、どう説明するか考えてみてください。

ネットで調べても、この点についてスッキリした回答は得られません。一番確実なのは税務署に問い合わせることです。心配なら問い合わせて確認してください。

MEMO
カフェで仕事をしたときの代金は計上できるとは限りません。これは税務相談のときに質問してみたのですが、かなり渋い印象でした。最低限の費用(コーヒー1杯程度)なら認められても、食事代など必要とは言えないようなものは計上できないと考えておいたほうが良いです。

帳簿をつける必要性は?

個人事業主であれば白色申告でも青色申告でも帳簿をつける義務がありますが、雑所得で申告するなら帳簿をつける必要はありません。帳簿の代わりにメモ程度で大丈夫です。

また、領収書については念のため保存しておきましょう。個人事業主なら帳簿については原則として7年間、領収書などは5年間保存する義務があります。

帳簿が必要になるのは税務調査が入ったときです。しかし、専業ならともかく副業で、しかもたいした収入でなければまず来ることはないでしょう。

税理士さんのセミナーをまとめた以下の記事によれば、平成28年度の実績では200万人いる個人事業主のうち約6万人のところに調査が入っているとのこと。意外と少ないですよね。これは専業の人も含んでいるので、副業の人はかなり少ないはずです。
参考:税理士さんから教わった、副業者が知っておくべき10のこと。経費って? 会社バレの防ぎ方は?

税務署もヒマではありませんので、税務調査をするなら金額が大きいところを優先するということでしょう。

20万円以下でも申告が必要なケースがある

雑所得の金額が20万円以下であっても、申告が必要になるケースがあります。

住民税の申告は必要

雑所得の金額が20万円以下なら確定申告は不要と説明しましたが、住民税については申告が必要になります。

所得税の場合、確定申告が不要になる理由は「1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人」については確定申告が必要と定められているからではないかと思います。
参考:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人|国税庁

この点についてしっかりした解説をしているサイトは皆無なのですが、住民税の申告が必要ということは市町村のサイトに書かれているので間違いないでしょう(私も実際にやったことがないのでわかりません)。20万円以下で申告が不要なのは、所得税だけの特例だと思ったほうがいいです。
参考:給与所得以外の所得が20万円以下の場合の住民税の申告は|北上市

MEMO
住民税の場合は「確定申告」とは言わず、「申告」という言葉を使います。

医療費控除など他の控除を受けるような場合は20万円以下でも確定申告が必要

仮に雑所得が20万円以下であったとしても、医療費控除や住宅ローン控除(初年度)、寄付金控除を受ける場合など、他の理由で確定申告をする場合は雑所得についても申告が必要です。

確定申告が必要かどうかは雑所得だけで判断するわけではないので注意しましょう。

開業届は必要? 青色申告はできる?

副業の収入を雑所得で申告するような段階なら、開業届は不要です。

副業が軌道に乗って一定の収入を継続して得られるようになり、事業所得として処理すべきか迷うようになったら税務署に相談してみてください。

事業所得として処理できるようになれば青色申告が可能になり、青色申告特別控除を受けられるなどのメリットがあるのですが、青色申告をするためには開業届の提出が必要だからです。

なお、青色申告をしていると、本業を辞めたときに失業手当を受けられなくなるようです。なぜなら個人事業をしていることによって、新しい就職先を探そうという意思がないものと判断されるからです。

この場合、退職の直前に個人事業の廃業届を出すという抜け道があるようなのですが、その真偽はわかりません。仮にそうなったとき、あらためて調べていただければと思います。

会社にバレないようにできる?

副業による所得があることを会社にバレないようにするためには、確定申告書B 第二表の「住民税・事業税に関する事項」のところで「自分で納付」のところに丸をしておけば良いと言われています。

給料から天引きで支払う方法を「特別徴収」といい、市町村から届いた納付書で支払う方法を「普通徴収」といいます。

ただし、この方法で必ずバレないというわけではないようです。

仮にバレたとしても、副業自体が違法というわけではありません。万が一のために、言い訳を考えておくほうがいいいでしょう。

確定申告書の書き方

自宅で確定申告をする方法としてはe-Taxで行う方法と、国税庁のウェブサイトで確定申告書を作成し、印刷して提出(郵送可)する方法があります。

今回は印刷して提出する方法について解説します。

まず、国税庁のサイトで「確定申告書の作成はこちら」をクリックしてください。

「作成開始」をクリックしてください。

「印刷して書面提出する」をクリックしてください。

「利用規約に同意して次へ」をクリックしてください。

「所得税」をクリックしてください。

「左記以外の所得のある方(全ての所得対応)」をクリックしてください。

生年月日を入力し、「所得・所得控除等の入力フォームについて」にチェックを入れて「次へ」をクリックしてください。

入力の必要な箇所は「収入金額等」の「給与」と雑の「その他」です。まずは「給与」をクリックし、源泉徴収票を元にして給与所得の入力をしましょう。

見本のとおりに空欄を入力し、必要なところにチェックを入れて「次へ」をクリックしてください。全部で4ページあります。

4ページ分の入力が終わると確認画面が表示されるので、内容が正しいことを確認して「次へ」をクリックしてください。

次に、最初の画面に戻って雑の「その他」をクリックしてください。

「上記以外(報酬等)」の「入力する」をクリックしてください。

以下のように、種目・支払者の名称・所在地などの情報を入力してください(以下の画像はクリックで拡大できます)。

※1 ランサーズやクラウドワークスの手数料を実際に支払っているのはクライアントさんですが、形式的にはいったんこちらが全額を受け取ってから手数料を支払っているという形になっています。そのため、手数料は必要経費に計上してください。振込手数料も計上します。
※2 アフィリエイト報酬についてはASPの正式名称(「A8ネット」ではなく「株式会社ファンコミュニケーションズ」)と本社所在地を入力してください。必要経費は複数のASPを利用している場合、どのASPにかかったとも言えないものもあるはずです。その分については1箇所にまとめておけば問題ありません。
※3最後に「所得の生ずる場所が長すぎます」と表示された場合は建物名を削除してください。

入力内容を確認し、「次へ」をクリックしてください。

以上で給与所得と雑所得の入力が完了です。そして、税額が自動で計算されます。この例では還付を受けることができます。確認を終えたら一番下へスクロールし、「次へ」をクリックしてください。

次は住民税等に関する事項の入力です。以降は画面の指示通りに入力すれば問題ないでしょうから詳細は省略します。

すべての入力が終わると確定申告書の印刷が可能になります。これをプリンターで印刷し、必要な箇所に印鑑を押して税務署に提出すれば完了です。住民税の普通徴収を希望する場合は第二表に◯をするのを忘れずに。屋号は空欄で構いません。

確定申告の期限はいつまで? 還付なら5年間

追加で所得税を支払う通常の申告の期限は2月16日~3月15日(休日の場合は翌日)ですが、還付申告の場合は1月1日から5年間なのではるかに長いです。

還付の場合はあわてる必要はありませんが、先延ばしをすれば億劫になるので、なるべく早めに片付けてしまいましょう。

なお、確定申告書は形式に不備がなければ受理されます。この時点で内容に間違いがあっても連絡は来ません。

おわりに

「ぶっちゃけ」な話ですが、副業の所得が20万円を超えるかどうかというレベルで税務調査が来たり、提出した申告書の内容が問題になったりすることは考えにくいです。

そのため、多少違っているところがあってもおそらく大丈夫でしょう。悩みすぎる必要はないと思います。

どうしても納得できないことがあるときは、管轄の税務署に問い合わせてみてください。私の経験から言えば、きっと丁寧に教えてくれるはずです。

こういう質問をするということは、きちんと納税するという意思があるということですからね。